不都合に見える出来事の裏にあるものとは?
先日、関わりのある会社の社員の方から
ご相談を受けることがありました。
その件を共有しますね。
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Aさんとの会話
主任に昇格したばかりのAさんは、
こんな悩みを打ち明けてくれました。
「課長がことあるごとに責任逃れをして、
『そこは任せる』と何もフォローしてくれないんです。
部下も守られていない気がして、正直腹が立ちます。」
以前のAさんは、
自分の業務はしっかり行う一方で、
部署全体のことは人任せ。
責任感という言葉からは
少し距離を置いていた人でした。
そこで私は伝えました。
私
「Aさん、成長したね。
これまでは自分のことだけしか
考えなかったように見えたけど、
いまでは部下のことも気にしているよね。」
Aさん
「たしかに、
自分がしっかりしなければ
と思うようになりました。」
私
「その責任感はもともと
Aさんの中にあったものですよ。
じゃあ、それを引き出してくれたのは誰?」
Aさん
「……課長、ということになりますかね?」
私
「そう、課長がその態度なのは
今に始まったことじゃないでしょう?」
Aさん
「その通りです。
何もしてくれないけど、文句も言ってきません。」
私
「立場が変わったから
これまで感じなかったことが
感じ取れるようになったんだね。
そのうえで、
自分の中に生まれた不安を
その課長の無責任のせいにしようとしただけですよね。
課長はAさんのやりたいことを妨げてきますか?」
Aさん
「いいえ。何の問題もありません。
私が不安を感じていただけなんですね。」
私
「じゃあ、Aさんがリーダーとして、
『どうありたいか』を決めてそれを目指せばいい
ということではないですか?」
Aさん
「そうですね、
自分の問題としてやっていきます。」
私
「そうやって、
決心させてもらえたのは
誰のおかげですか?」
Aさん
「課長のおかげです。」
私
「そうですね、
課長はそのままで問題ないですよね。
課長のおかげでAさんの中にあった力を
引き出してもらえたわけですから、
嫌う必要もないわけです。
このままの状態で、
Aさんの『ありたい自分』に
向かって邁進してくださいね」
Aさん
「ありがとうございました」
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実例から見える中にある法則とは
1. 不都合に見える課長の態度
Aさんは
「課長が無責任だから、
自分や部下が守られていない」と
腹立たしく感じていました。
しかしこれは、
「外のせいにする」視点に
立ったままの見方です。
⇒ Aさんの都合から見れば、
課長は「不都合な存在」です。
しかし、
自分の外にあるものは例外なく
全て「性質なし」の存在
なのです。
2. 内側の変化
けれども、
Aさんは主任に昇格し、
部下を気にかけるようになった。
つまり
「責任感」という新しい芽が、
Aさんの中に出てきたのです。
そして気づくことになります。
「その責任感を引き出してくれたのは、
むしろ課長の態度だった」 と。
⇒ 課長の姿そのままが、
Aさんの責任感を引き出す
「きっかけ」になったのです。
3. 因縁果報のはたらき
因縁果報とは仏教用語ですが、
森羅万象の営みの法則です。
それに当てはめてみると、
因(Aさんの中に眠る責任感)
縁(課長の無責任な態度)
果(リーダーとして自分が責任を持とうという決心)
まさに原因と結果の法則そのもの。
不都合に見えた出来事が、
実は「成長という報(影響)」を
生んでいたわけです。
4. 中道の理解
中道とは「ちょうどいいもの」
ということなのですが、
私たちは常に今の私に
「ちょうどいいもの」
だけを受け取っているのです。
関係のないものは
受け取ることはない
ということですね。
では、Aさんのことを
中道的な視点で見てみると
そもそも
「課長は悪でも善でもない」
自分の外にあるものは
「性質はない」という前提があったうえで
Aさんが課長のことを捉えたということは
必要があってこの縁にふれている
と中道的に捉えることです。
つまり
課長に対してジャッジする意味はなく
なぜ自分は勝手に色づけしていたのか
その裏にある「本音」を知ることに
価値があるだけなのです。
そして
「課長のおかげで、
自分は成長を実感でき、
自分の行き先を決心できた」
と感謝に切り替われば
メリットはメリットに変換し
自分の内面は整っていくわけです。
これが中道=ちょうどよいものが用意される
という姿です。
そして、
それにはすべてメリットがある
ということにつながっています。
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まとめ(勇気のメッセージ)
「困った人」「無責任な上司」「不都合な出来事」……。
一見するとマイナスにしか思えないことも、
実は あなたを生かすために
用意された“ちょうどよい現実” です。
宇宙は決してあなたに
不利益を与えません。
むしろ、
その出来事を通して
あなたの中の力を引き出し、
次のステージへ導いてくれているのです。
だから安心してください。
今目の前にある出来事は、
あなたを成長させる
ちょうどいいの出来事。
あたかも携帯電話の番号の
電波をキャッチするのと
同じように、自分にとって
ちょうどいいものを
キャッチするように
この世は出来ている。
不都合の中に隠された
ギフトに気づいたとき
人生は大きく開かれていきます。
💭 いま、あなたの目の前で
起きている“不都合なこと”。
それを通して、
何を学ぼうとしているのか
──自分自身に、そっと問いかけてみませんか?
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